幼児決断って、ただの思い込みじゃなくて、
「子どもの頃の自分が生きるために必要だったルール」
当時の環境で「こうしないと安心できない」と思ったからこそ作られたんだよね。
たとえば…
- 「親の機嫌が悪くなると家の空気がピリピリした」→ 「目立たないほうが安全だ」
- 「いい子にしていると褒められた」→ 「頑張れば愛される」
- 「親がすぐに怒る」→ 「人を怒らせるのは危険だから、自分の気持ちは言わない」
とかね。
でも、それは子どもの頃はベストな選択だった。
「どうして私はこう考えてしまうんだろう?」
そんなふうに思うことがあるなら、そのルーツを探ることで原因が見えてくるかもしれません。
▼子どもの頃に決めた生き方のルール=幼児決断、をなぜ見直す必要があるの?についてはこちら▼
幼児決断のルーツには、いろいろな要因があります。ここで一つずつ見ていこう!
幼児決断のルーツ 〜子ども時代の影響〜
幼児決断は繰り返しの経験で固定化・強化される
幼児決断は、一回決めたら終わりじゃなくて、何度も似た経験をすることで強くなっていく。
- 頼ったときに冷たくされた → 「やっぱり人に頼っちゃダメなんだ」
- 意見を言ったら怒られた → 「自分の考えは出さないほうが安全だ」
こんなふうに、繰り返しの経験が積み重なることで、より強く「これは絶対守らなきゃ」と思い込んでしまう。
だからこそ、新しい経験を積むことが大事!逆の行動を少しずつ試して、「思ってたより大丈夫かも?」と感じられると、幼児決断が少しずつゆるんでいくんだ。
じゃあ、どんなことで幼児決断がされるのか、そのルーツを探っていこう!
1. 親や養育者の価値観・期待
親の価値観や期待など、子どもにとってはそれが全てで正しいものだと理解する。そしてそこに行き着こうとルールができあがる。
- 親の期待に応えることで愛されると感じ、本当の気持ちを抑えるようになる。
- 「○○しないと愛されない」というメッセージを受け取る。
2. 幼少期の環境
子どもにとっては環境=世界。どんな状況だとしても環境は自分を作り上げるうえで影響する。
- 家庭の雰囲気(厳格、放任、ネグレクト、過干渉 など)
- 兄弟間の立ち位置(長子、末っ子、一人っ子、双子など)
- 経済状況(貧困、裕福すぎる、親が多忙など)
3. 繰り返し言われた言葉・態度
親から言われた言葉や態度もとても影響が強い。繰り返し言われると刷り込まれていく。
- 「お前は本当にダメな子だな」→ 自己否定の決断
- 「しっかりしなさい!」→ 自分を追い詰める決断
実は言葉以外でも影響を受けるよ。
態度や空気感からの影響
言葉で何も言われなくても、親の態度や空気感から学んでしまうことがある。
- 親がよくため息をついていた → 「自分は迷惑をかけてるのかも」
- 何かお願いすると嫌そうな顔をされた → 「人に頼るのはよくないんだ」
- 親がいつも疲れた顔をしていた → 「できるだけ手をかけさせないようにしなきゃ」
こういうのって、言葉で説明されない分、むしろ強く刷り込まれることがある。
無意識に「これはやっちゃいけない」と決めてしまうんだね。
4. 親の感情に振り回される経験
親も自己受容ができていないので感情に振り回される。それを近くで見ている子どもも振り回される。
- 怒りっぽい親の顔色をうかがって育つ。
- 親が気分によって態度を変える。
- 親自身が不安定で、子どもが親を支えようとする。
5. 早すぎる自立
幼い頃から「自分でなんとかしなきゃ」と思っていた人は、大人になっても「頼るのはダメ」と感じてしまいやすい。
- 小学生の頃から、弟や妹の世話をするのが当たり前だった → 「人に甘えちゃいけない」
- 親の機嫌を損ねないように、家事や手伝いをしていた → 「役に立たないと愛されない」
- 何かを頼んでも、親が忙しくて取り合ってくれなかった → 「どうせ助けてもらえないから自分でやるしかない」
- 小さい頃から親の世話をしていた(親の愚痴を聞く、家事を担う など)→「自分がしっかりしなきゃ」と思い込む
こんな経験があると、「一人で頑張ることが当たり前」になってしまう。
6. トラウマ的な経験
トラウマになってしまうレベルは人それぞれだけど、何かしら心に刻まれているものはある。
- いじめ、虐待、過度なしつけ
- 大きな失敗を責められる
- 人前で恥をかいた経験 など
7. 周囲のロールモデル(大人や兄弟の影響)
親
- 完璧主義の親 → 「ミスをしてはいけない」
- 依存的な親 → 「誰かのために生きるべき」
- 人間関係がうまくいっていない親 → 「人と関わるのは危険」
兄弟姉妹
- 兄や姉が完璧主義だった →「自分もちゃんとしなきゃ」
- 弟や妹が優遇されていた →「私は我慢しなきゃ」
- 兄弟が問題児で親が大変そうだった →「自分は迷惑をかけちゃいけない」
先生・指導者
- 厳しい先生に育てられた →「間違えちゃいけない」「指示通りに動くのが正解」
- 逆に放任主義の先生だった →「どうせ誰も助けてくれない」
友達・クラスメイト
- 人気者の友達がいつも周りに合わせていた →「自分を出すより空気を読む方が大事」
- いじめられた経験がある →「人に嫌われないようにしなきゃ」
メディア・社会的な影響
- 昔から「優等生」キャラに憧れていた →「ちゃんとしているのがいいこと」
- 「男は◯◯すべき」「女なら◯◯しろ」→「こうあるべきって決められてる」
8. 幼少期の小さな成功・失敗体験
子どもの頃の小さな出来事でもルールができてしまう。何気なく言った言葉でもルールは蓄積される。
- 「静かにしていたらいい子だね!」→ 目立たない方がいい決断
- 「はしゃいじゃダメ!」→ 感情を抑える決断
自分の幼児決断を探るワーク
ここまで見て、「あれ?自分にも当てはまるかも」と思った人もいるかな?
次の質問に答えながら、自分の幼児決断を振り返ってみよう!
- 子どもの頃に親や周囲の大人からよく言われた言葉は?
- 何かを選ぶときに、無意識に浮かぶ言葉やルールは?
- 幼少期のどんな経験が、自分の今の考え方に影響を与えている?
まとめ
幼児決断は、子どもの頃の経験の中で「こうしたほうが安全」「これが正解」と思って作られたルール。
でも、そのルールが今の自分にとって本当に必要なのか?
今回の記事では、幼児決断のルーツになりやすい要因を見てきたけど、
- 「あれ? 私のこの考え方って、もしかしてこの影響かも?」
- 「このルール、こういう理由で作られたんだな」
こんなふうに、自分の考え方の背景を知ることで整理できる かもしれない。
次の記事では、「気づいた幼児決断をどう扱うか?」について掘り下げていくよ!